蓄熱暖房のメリット・デメリット(利点・欠点)
蓄熱暖房機のメリット・デメリット(利点・欠点)
蓄熱暖房のメリット(利点)
- 空気を汚さない
ストーブやファンヒーターと違い燃焼しないので、空気が汚れません。 - 動作音が無く静か(ファンをOFFにしているとき)
加熱原理は電気ストーブやホットプレートと同じなのでほぼ音はありません。しかも日中は加熱も行われないので無音です。 - 上部スペースなどを活用できる
燃焼がないので、上部にカウンターなどを設置できます。 - 燃料切れの心配が無い
電気なので燃料切れの心配はありません。ファンヒーターの灯油の補給って、重いし汚れるし、結構大変なんですよね。 - においが発生しない
灯油を使うと、灯油のにおいはもちろん、着火・消火時ににおいが発生します。電気ストーブもヒーターに付着したほこりなどが焼けるために独特のにおいが発生します。蓄熱暖房は燃料を使いませんし、ヒーターが本体内部にあるのでにおいが発生しません。 - 火災の危険性が少なく比較的安全
火を使いませんし、加熱するヒーターが本体内部にあり触れることがないので安全性が高いです。 - 暖房費が安い
お得な深夜電力を使うので暖房費が安いです。(詳しい料金は「蓄熱式暖房機の電気代と消費電力」) - 壊れにくい
駆動部がファンのみで、他は動かないので壊れる部分がほとんどありません。 - 24時間、室内の温度変化が少なく体に・建物に優しい
大きな温度変化をさけることが体に良いことが知られています。特に朝の高血圧を抑えてくれます。また、室内の結露を防げるので建物にも好影響です。
蓄熱暖房のデメリット(欠点)
- 温度調節が難しい
温度を下げるには換気するしかありません - 高気密・高断熱住宅でないと暖房効果が薄い
- 大きく重くて片付けられない
暖炉と同じ発想で、片付けられるものではないです。 - 設置位置を変更できない
これも上記に同じ。
世間で言われるデメリットのウソ・ホント。デメリットの解決策
夜前には熱が無くなり温風が出なくなる?
いいえ、夜まで温風が出ます。
冬季、ファンを回して使用していると夕方ごろには本体が冷たくなって温風が出なくなると解説しているところもありますが、そんなことはありません。
蓄暖を使用しての感想でも書いていますが、朝6時にファンをまわし始めて、そのまままわし続けても夜21時過ぎまで温風が出ています。
また、蓄熱量について「蓄暖の蓄熱残量・温度の変化と持続時間」でも書いた通り、ファンを使う時間や、設定室温を調節すれば深夜まで温かさを保てます。
蓄熱暖房に使用されている蓄熱材の性能は昔よりよくなっており、最近のものならば心配要らないでしょう。
24時間温風が出るまではいかないですが。
空気が乾燥する?
特別乾燥するわけではありません。すべての暖房で共通です。
寒い季節に空気を暖めると確かに乾燥します。ただしこれは蓄暖が特別乾燥するというわけではなく、どの暖房でも乾燥の度合いは同じです。
冷たい空気はその中に少量の水蒸気しか含むことができません(飽和水蒸気量というやつですね)。冷たい空気を暖めると空気が膨張します。すると空気の量は増えますが、水蒸気の量は変わらないため、その分乾燥した空気になってしまいます。
湿度を上げるには、加湿器を使ったり、暖房機の近くに濡れタオルを置いたりしましょう。火災の危険が少ない蓄熱暖房の方が、洗濯物や濡れタオルを暖房の近くに置きやすいのでファンヒーターやストーブより簡単に対策できます。
大きくて邪魔?
確かに大きくて片付けることもできません。カウンターなどを設置してスペースを確保することで解決しましょう。
これについても蓄暖を使用しての感想で書きましが、蓄熱暖房は上部にカウンターを設置することができます。これで上部のスペースを有効活用できます。
蓄熱暖房を設置する場合は合わせて作り付けのカウンターをお願いするか、棚を作ってもらうことをおすすめします。